📈Salon Management Guide 2026

サロンのリピート率の計算方法と目安

新規再来率・3回目来店率・固定客化率・全体のリピート率の出し方と、リピーターを増やす7つの方法を、計算例と比較表でまとめました

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執筆: 業務用商材ガイド編集部

「うちのリピート率は良いのか悪いのか」「何から手をつければ上がるのか」。サロンを経営していると、一度は気になる数字です。ところが「リピート率」という言葉は、人によって指している数字が違います。新規のお客様が2回目に来た割合のことを言う人もいれば、月の来店客のうち常連さんが占める割合のことを言う人もいます。

この記事では、まずリピート率を4つに分けて、それぞれの計算式と計算例を示します。そのうえで、確認できた調査データ、予約台帳やスプレッドシートでの集計手順、リピート率が下がる原因、リピーターを増やす7つの方法を順に解説します。

この記事の結論

  • ✓リピート率は1つの数字ではありません。新規再来率(初回→2回目)・3回目来店率・固定客化率・全体のリピート率の4つに分けて見ると、どこでお客様が離れているかが分かります。
  • ✓計算の基本は「再来した人数 ÷ 対象の人数 × 100」。例:新規40人のうち60日以内に2回目に来た人が18人なら、新規再来率は45%です。何日以内を「再来」とみなすかは、業態の来店周期に合わせて先に決めておきます。
  • ✓サロンのリピート率の平均を示す公的な統計は、編集部が調べた範囲では見つかりませんでした。他店の数字より、自店の数字を毎月同じ計算で追うほうが改善に役立ちます。上げる方法は、次回予約の提案・施術後の連絡・来店特典など7つを、手間と費用で選びます。
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リピート率の種類と計算式

サロンで使われる「リピート率」は、主に次の4つです。どれも「再来した人数 ÷ 対象の人数 × 100」という形ですが、「対象の人数」に誰を入れるかが違います。人数は来店回数ではなく、お客様の実人数で数えます(同じ人が月に2回来ても1人)。

指標計算式分かること
新規再来率期間内に2回目に来た新規客 ÷ 新規客数 × 100初回の体験と、2回目へのつなぎ方が合っているか
3回目来店率期間内に3回目に来た人 ÷ 2回目に来た人 × 100「お試し」から「通う」に変わる段階でつまずいていないか
固定客化率一定期間に決めた回数以上来た新規客 ÷ 新規客数 × 100新規客のうち、どれだけが常連になったか
全体のリピート率期間内の来店客のうち既存客 ÷ 期間内の来店客数 × 100売上が常連さんにどれだけ支えられているか

① 新規再来率(初回 → 2回目)

新規のお客様が、決めた期間内に2回目に来た割合です。サロンで「リピート率」というと、この数字を指すことが多くあります。新規客の多くは2回目に来るかどうかで分かれるため、最初に見るべき数字です。

計算例

7月に初めて来たお客様が40人。そのうち初回から60日以内に2回目の来店があった人が18人。
→ 18 ÷ 40 × 100 = 新規再来率 45%

集客元(ホットペッパービューティー、Instagram、紹介、通りがかりなど)や、初回に使ったクーポンごとに分けて出すと、どこから来たお客様が残りやすいかが見えてきます。初回クーポンの設計と2回目につなげる接客は初回荒らし対策で詳しく解説しています。

② 3回目来店率(2回目 → 3回目)

2回目に来たお客様のうち、3回目にも来た割合です。2回目までは「もう一度試してみよう」でも来てもらえますが、3回目は「このお店に通う」と決めた人が来る回です。ここが低いときは、2回目の来店で次の提案ができていないか、2回目の満足度が初回より下がっている可能性があります。

計算例

①の2回目来店者18人のうち、2回目から60日以内に3回目に来た人が12人。
→ 12 ÷ 18 × 100 = 3回目来店率 約66.7%

※ 新規客40人を分母にして「新規から3回目まで来た割合」(12 ÷ 40 = 30%)として出す方法もあります。どちらで出すかを決めて、毎回同じ方法で比べましょう。

③ 固定客化率

新規客のうち、一定の期間に決めた回数以上来た人の割合です。「何回来たら固定客か」に決まった定義はないため、お店で決めます。たとえば来店周期が約1か月のメニューなら「初回から半年で4回以上」、約2〜3か月のメニューなら「初回から1年で4回以上」のように、来店周期から逆算すると決めやすくなります。

計算例

7月の新規客40人のうち、初回から1年以内に4回以上来た人が9人。
→ 9 ÷ 40 × 100 = 固定客化率 22.5%

結果が出るまで時間がかかる数字なので、毎月追うのは①と②、半年〜1年に一度振り返るのが③、という使い分けが現実的です。

④ 全体のリピート率(既存客の割合)

ある期間に来店したお客様のうち、2回目以降のお客様(既存客)が占める割合です。売上の土台がどれだけ常連さんで支えられているかを表します。

計算例

9月の来店客(実人数)が200人。そのうち新規が40人、既存客が160人。
→ 160 ÷ 200 × 100 = 全体のリピート率 80%

⚠️ 全体のリピート率だけを見ると判断を誤ることがあります

新規客が減ると、分母の新規が減るぶん全体のリピート率は上がって見えます。逆に、広告で新規を大きく増やした月は下がって見えます。全体のリピート率が上がったときは、新規客数と①の新規再来率もあわせて確認してください。

あわせて見たい「継続率」と「失客率」

既存客が離れていないかを見るには、「前の期間に来たお客様のうち、今の期間にも来た割合」(継続率)が使えます。たとえば4〜6月に来た既存客150人のうち、7〜9月にも来た人が120人なら、継続率は80%、残りの20%が失客率です。期間は、来店周期より長めに取ると、たまたま来なかった人を失客と数えにくくなります。

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「何日以内」を再来とみなすか

リピート率の数字は、「何日以内に来たら再来とみなすか」で大きく変わります。同じお店でも、30日で区切るか90日で区切るかで、新規再来率は大きく変わります。期間に正解はありませんが、メニューのおすすめの来店間隔に、少し余裕を足した長さにするのが基本です。

業態再来とみなす期間の目安考え方
美容室90日カット・カラーの間隔は人によって差が大きいため、長めに取る
エステ30〜60日コースで通う場合は、メニューのおすすめ間隔+2週間程度
まつエク30〜60日お店が案内しているリペアの間隔に余裕を足す
ネイル30〜60日お店が案内している付け替えの間隔に余裕を足す

※ 上の期間は編集部が集計のしやすさから示した目安で、業界で統一された基準ではありません。自店のメニューと実際の来店間隔に合わせて調整してください。

期間を決めるときは、次の2点を守ると数字がぶれにくくなります。

  • 一度決めた期間は変えない:期間を変えると、過去の数字と比べられなくなります。変えるときは、過去の分も新しい期間で計算し直します。
  • 判定期間が終わっていない新規客は数えない:60日で区切るなら、初回来店から60日たっていないお客様は「まだ分からない」状態です。今月の新規客まで入れると、新規再来率が実際より低く見えます。

自店の実際の来店間隔が分からないときは、既存客の「前回来店日から今回来店日までの日数」を何十件か並べてみると、多くの人が何日前後で来ているかがつかめます。

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調査データで見る来店の実態

「サロンの新規再来率の平均は何%か」は多くの経営者が知りたい数字ですが、業態別の平均を示す公的な統計や、調査方法が公開された業界調査は、編集部が調べた範囲(2026年10月時点)では見つかりませんでした。インターネット上には「平均〇%」という数字も見かけますが、出典や調査方法が確認できないものは、この記事では取り上げていません。

そのかわり、お客様側の利用実態を調べた公開調査から、リピートを考えるうえで参考になる数字を紹介します。

アイビューティーサロン(まつエク・まつげパーマ等)の利用回数

株式会社リクルートのホットペッパービューティーアカデミーが行った「美容センサス2025年上期《アイビューティーサロン編》」(全国の人口20万人以上の都市に住む15〜69歳の男女 各6,600人、2025年1〜2月にインターネットで調査)では、次の結果が出ています。

項目(女性・過去1年の利用者)結果
年間利用回数の平均5.10回(2024年は5.22回)
年間の利用が「1回」だけの人18.8%(2021年は26.9%)
今のサロンを続けて使う理由(上位)「ネット予約できる」42.0%、「料金がリーズナブル」16.1%
初めて来店する前に重視したこと(上位)「ネットの口コミが良い」33.7%、「ネット予約できる」21.5%、「料金がリーズナブル」21.2%

出典:(株)リクルート ホットペッパービューティーアカデミー調べ「美容センサス2025年上期《アイビューティーサロン編》資料編(詳細版)」

年5.10回を日数に直すと、平均して約70日に1回の利用です(365日 ÷ 5.10回で編集部が計算)。ただしこれは「アイビューティーサロンを使った回数」で、同じお店に通った回数ではありません。複数のお店を使い分けている人も含まれる点に注意してください。続ける理由の1位が「ネット予約できる」であることから、予約のしやすさがリピートの土台になっていることがうかがえます。

初めてのサロン選びは「クーポン・料金」が最多

同じくホットペッパービューティーアカデミーの「美容サロンの口コミに関する意識調査」(2024年3月発表、直近1年以内に美容サロンを利用した15〜49歳の女性2,000人)では、今のサロンに初めて来る前に重視したことの1位が「クーポン・料金」56.9%、2位が「ネットの口コミ」38.2%でした。

新規のお客様の半数以上は、料金やクーポンを見て最初のお店を選んでいます。言いかえると、初回の来店理由は「料金」でも、2回目の来店理由は別に用意する必要があるということです。これが新規再来率を考える出発点になります。

他店と比べるより、自店の推移を見る

新規再来率は、業態・メニュー・価格帯・集客元・立地で大きく変わります。平均値と比べて一喜一憂するより、同じ計算方法で毎月出して、施策を変えた前後で上がったかを比べるほうが、打ち手の良し悪しを判断できます。

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自店のリピート率の出し方(集計手順)

予約システムやPOSレジに「リピート率」「再来率」の集計機能があれば、まずそれを使います。ただし、システムによって「何日以内を再来とするか」「分母に誰を入れるか」が違うため、集計の定義を一度確認してから使いましょう。機能がない場合や、紙の予約台帳の場合は、次の手順でExcelやGoogleスプレッドシートで出せます。

  1. STEP 1 来店データを「1行=1回の来店」で並べる

    予約システムやPOSから来店履歴をCSVで書き出します。紙の台帳なら、少なくとも直近6か月〜1年分を入力します。必要な列は来店日・顧客ID(または氏名+電話番号)・メニュー・担当者・集客元・使ったクーポンです。

  2. STEP 2 同じお客様を同じIDにそろえる

    ネット予約と電話予約で別人として登録されている、名字が変わった、といった重複をまとめます(名寄せ)。ここがずれると、既存客が新規として数えられ、新規再来率が低く出ます。

  3. STEP 3 お客様ごとの初回来店日を出す

    別のシートに顧客IDを1人1行で並べ、初回来店日を出します。来店データのシート名を「来店」、A列を来店日、B列を顧客IDとすると、次の式です(Excel 2019以降・Microsoft 365・Googleスプレッドシートで使えます)。

    初回来店日(B列):=MINIFS(来店!A:A, 来店!B:B, A2)

  4. STEP 4 決めた期間内に2回目があったかを判定する

    60日以内を再来とする場合、初回の翌日から60日以内の来店回数を数え、1回以上なら「再来あり」とします。

    期間内の来店回数(C列):=COUNTIFS(来店!B:B, A2, 来店!A:A, ">"&B2, 来店!A:A, "<="&B2+60)
    再来フラグ(D列):=IF(C2>=1, 1, 0)

  5. STEP 5 初回来店の月ごとにまとめる

    初回来店日の「月」で分け、月ごとに再来フラグの平均を出すと、その月の新規客の新規再来率になります(例:7月の新規40人で再来フラグの合計が18なら45%)。ピボットテーブルを使うと簡単です。判定期間(この例では60日)が終わっていない月は、まだ集計しないでください。

  6. STEP 6 集客元・クーポン・担当者・メニュー別に分ける

    全体の数字だけでは、どこを直せばよいか分かりません。集客元別、初回クーポン別、担当者別、初回メニュー別に分けると、「〇〇経由の新規は残りにくい」「△△さん担当の新規は2回目に来やすい」といった差が見えてきます。人数が少ないと数字がぶれるので、比べるのは1グループ20人程度以上集まってからにしましょう。

3回目来店率は、STEP 4と同じ考え方で「2回目来店日から60日以内の来店があるか」を判定します。全体のリピート率は、月ごとの来店客を実人数で数え、そのうち初回来店日がその月より前の人を既存客として割合を出します。

顧客の氏名・電話番号・来店履歴は個人情報です。集計用のファイルは持ち出さない、共有範囲を絞る、パスワードを設定するなど、取り扱いのルールを決めておきましょう。
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リピート率が下がる5つの原因

数字が出たら、低いところの原因を考えます。サロンでよく見られる原因は次の5つです。どれに当たるかは、STEP 6の「分けた数字」で見当をつけられます。

原因よくある状況数字に出るサイン
初回の期待とのズレ掲載写真やメニュー説明と仕上がり・雰囲気が違う。カウンセリングで希望を聞ききれていない特定の集客元・メニューの新規再来率だけが低い
次回の提案がない会計で「ありがとうございました」で終わり、次に来る時期や理由を伝えていない当日の次回予約の割合が低く、新規再来率・3回目来店率がともに低い
連絡手段がないお店から連絡できるのは電話番号だけ。来店周期を過ぎても思い出してもらうきっかけがない来店周期を少し過ぎたあたりで来なくなる人が多い
クーポン目当ての来店初回だけ大きく値引きし、2回目の通常料金との差が大きい割引の大きい初回クーポンを使った新規ほど再来率が低い
担当者の退職・異動お客様が「お店」ではなく「人」についていて、担当が辞めると一緒に離れる特定の時期から継続率が下がる。担当者別の数字に偏りがある

クーポン目当ての来店については、前の章の調査のとおり、新規客の多くはそもそも料金・クーポンを見てお店を選んでいます。初回クーポン自体をやめるより、2回目の来店理由を初回の当日に渡すほうが現実的です(詳しくは初回荒らし対策)。

担当者の退職も見落とせません。ホットペッパービューティーアカデミーの「美容サロン就業実態調査(2024年)」では、美容師の最初の職場での勤務期間が「3年未満」の人が36.7%でした。担当者が替わることを前提に、施術の記録をお店で共有し、誰が担当しても同じ説明ができる状態にしておくことが、継続率を守ることにつながります。

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リピート率を上げる7つの方法

リピーターを増やす方法は数多くありますが、サロンで取り入れやすいものは次の7つです。全部を一度に始める必要はありません。数字で弱いところ(新規再来率なのか、3回目なのか、既存客の継続なのか)に合わせて、手間と費用が見合うものから選びます。

方法効きやすい段階向いている業態手間費用の目安
1. 次回予約の提案新規→2回目、2回目→3回目全業態(来店周期が決まっているまつエク・ネイルで特に取り入れやすい)小0円
2. 施術後のフォロー連絡全段階全業態中LINE公式アカウントは月0円〜(無料メッセージ月200通まで)
3. 回数券・コース2回目→3回目以降エステ、ヘッドスパ、まつげパーマなど続けて受けるメニュー中(契約書面の準備が必要な場合あり)割引分の原価
4. 会員制度・ポイント既存客の継続全業態(来店頻度の高いお店)中特典の原価+システム費
5. 来店特典(LINEガチャ等)新規→2回目、既存客の継続全業態小〜中景品の原価+ツール費(0円〜)
6. カルテ管理全段階(担当替わりに強い)全業態(スタッフが複数いるお店で特に)中紙なら0円、システムは月額制が中心
7. スタッフ教育新規→2回目スタッフが複数いるお店大研修の時間・外部講座の費用

※ 手間・費用は編集部の目安です。LINE公式アカウントの料金はLINEヤフー for Businessの公式ページ(2026年10月時点)で確認したものです。

1. 次回予約の提案(会計の前に)

費用がかからず、すぐに始められる方法です。ポイントは、会計のときに「次はいかがですか」と聞くのではなく、施術中や仕上がりの確認のときに「次に来る理由」と「時期」を伝えておくことです。「今日のカラーは、根元が伸びてくる〇週間後くらいに染め直すときれいに保てます」「次回はこのメニューを足すと、今回のデザインと合わせやすいです」のように、お客様にとっての理由と一緒に伝えると、予約を受け入れてもらいやすくなります。

その場で予約しない方にも、次回のおすすめの時期を書いたカードを渡したり、LINEで目安日を送ったりすると、思い出してもらうきっかけになります。当日の次回予約の割合(次回予約率)も、リピート率とあわせて記録しておきましょう。

2. 施術後のフォロー連絡(LINE公式アカウント)

施術の翌日〜数日後に、ホームケアのアドバイスや「その後いかがですか」という連絡を送ります。来店周期の手前には、次回の目安日のお知らせを送ります。売り込みではなく、お客様に役立つ情報として送るのが続けてもらうコツです。

連絡手段としてはLINE公式アカウントが広く使われています。料金は、無料のコミュニケーションプラン(月0円・無料メッセージ200通)、ライトプラン(月5,000円・5,000通)、スタンダードプラン(月15,000円・30,000通)の3つです(いずれも税別、2026年10月時点の公式ページによる)。友だちの数が多い場合、一斉配信だとすぐに通数を使い切るため、来店周期に合わせて送る相手を絞ると、無料プランの範囲でも続けやすくなります。LINE・Instagram・MEOの使い分けはサロンの集客方法で解説しています。

3. 回数券・コース

続けて受けることで満足しやすいメニューは、回数券やコースにすると、2回目以降の来店が予定として決まります。ただし、エステティックで期間が1か月を超え、かつ金額が5万円を超える契約は、特定商取引法の「特定継続的役務提供」に当たります。契約書面の交付、書面を受け取った日から8日以内のクーリング・オフ、中途解約のときに請求できる金額の上限などのルールがあります(消費者庁 特定商取引法ガイドによる)。

前払いの扱いや有効期限の決め方、途中で来なくなるのを防ぐ工夫はエステの回数券・コースの売り方にまとめています。回数券を売ることがゴールではなく、最後の1回まで通ってもらうことがリピートにつながります。

4. 会員制度・ポイント

来店回数や利用金額に応じて会員ランクが上がる、ポイントがたまるといった仕組みです。「あと1回でランクが上がる」という目に見える目標があると、来店と来店の間もお店を思い出してもらいやすくなります。設計のときは次の点を決めておきます。

  • 特典の原価:ポイント還元や特典にかかる費用が、売上の何%になるか
  • 有効期限:期限がないと、使われないポイントがたまり続けて管理が難しくなります。期限を設けるなら、最初にお客様へ伝えます
  • 運用の手間:紙のスタンプカードは費用がかからない一方、なくしやすく、来店データとつながりません。LINEのショップカード機能や予約システムの会員機能なら、来店履歴と合わせて管理できます

5. 来店特典(LINEガチャ・来店くじなど)

来店したお客様がくじやガチャを引き、当たりを「次回使える特典」にする方法です。割引の金額は小さくても「何が当たるか」という楽しみがあり、次回の来店理由をその場で渡せます。LINE公式アカウントの抽選クーポン機能を使えば、追加費用なしでも始められます。

ただし、景品を出すときは景品表示法の上限に注意が必要です。消費者庁が示している上限は次のとおりです。

種類取引価額景品の最高額景品の総額
総付景品(来店者全員にプレゼント)1,000円未満200円上限なし
総付景品(来店者全員にプレゼント)1,000円以上取引価額の10分の2上限なし
一般懸賞(くじ・抽選)5,000円未満取引価額の20倍売上予定総額の2%
一般懸賞(くじ・抽選)5,000円以上10万円売上予定総額の2%

たとえばカット4,400円のお客様全員に渡すプレゼントは、総付景品として4,400円の10分の2=880円までです。くじで出す場合は一般懸賞になり、景品の総額は実施期間中の売上予定総額の2%までに収める必要があります。また、異なる絵柄をそろえると景品がもらえる「カード合わせ」は、金額にかかわらず禁止されています。くじの作り方と景品表示法の詳しい計算例はLINEガチャでリピート客を増やす方法で解説しています。

6. カルテ管理

施術内容、使った薬剤や商材、お客様の希望、会話の内容、次回の提案を記録しておく方法です。2回目に来たお客様に「前回は〇〇とおっしゃっていましたね」と話せると、覚えてもらえているという安心感につながります。担当者が替わっても同じ説明ができるので、退職による失客を減らすことにも役立ちます。

紙のカルテでも始められますが、スタッフが複数いるお店や、来店データからリピート率を出したいお店は、予約システムや顧客管理システムのカルテ機能を使うと、来店履歴と一緒に管理できます。写真を残す場合は、撮影と保存についてお客様の同意を取りましょう。

7. スタッフ教育

新規再来率に担当者ごとの差があるときは、技術よりもカウンセリングと次回提案の伝え方に差があることが少なくありません。新規再来率の高いスタッフの接客を言葉にして、チェックリストにまとめると、お店全体の水準をそろえやすくなります。

  • カウンセリングで聞く項目(希望・悩み・前のお店で不満だったこと・次に来られそうな時期)
  • 施術中に伝えること(今日の内容と理由、ホームケア)
  • 仕上がり確認で伝えること(次に来る時期と理由)
  • 来店後の連絡のタイミングと内容

担当者別の数字は、責めるためではなく、うまくいっている接客を共有するために使うと、スタッフにも受け入れられやすくなります。売上や人件費を含めたお店全体の数字の管理は美容サロン経営ガイドも参考にしてください。

道具の選び方:手持ちの仕組みから始める

7つの方法の多くは、新しい道具がなくても始められます。まずは予約システム・POS・LINE公式アカウントなど、すでに使っている仕組みの機能(次回予約、メッセージの絞り込み配信、ショップカード、抽選クーポン、カルテ)を確認し、足りない部分だけを専用のツールで補うのが無駄のない進め方です。ツールを選ぶときは、次の3点を比べましょう。

  • 来店データとつながるか:リピート率を出すための来店履歴と、施策の結果(予約・来店)を一緒に見られるか
  • お客様の手間が少ないか:新しいアプリのインストールや会員登録が必要だと、使ってもらえる人が限られます
  • 費用と契約期間:月額費用のほか、初期費用や最低契約期間があるか。効果を確かめる前に長期契約を結ばずに済むか

来店特典をLINEで運用したい場合は、LINE公式アカウントの抽選クーポン機能のほか、会員ランクや景品の上限管理まで含めた専用ツールもあります。

どの方法・道具を選んだ場合も、始める前の新規再来率・3回目来店率を記録しておき、2〜3か月後に同じ計算で比べると、続けるか見直すかを判断できます。

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よくある質問

Q. サロンのリピート率はどうやって計算しますか?

▼

基本は「再来した人数 ÷ 対象の人数 × 100」です。よく使われる新規再来率なら、期間内に2回目に来た新規客の人数を新規客数で割ります。たとえば新規40人のうち60日以内に2回目に来た人が18人なら、18 ÷ 40 × 100 = 45%です。

Q. サロンのリピート率の平均はどれくらいですか?

▼

業態別の平均を示す公的な統計は、編集部が調べた範囲では見つかりませんでした。新規再来率は業態・メニュー・集客元・立地で大きく変わるため、他店の数字と比べるより、自店の数字を同じ計算方法で毎月出し、施策の前後で比べるほうが改善に役立ちます。

Q. 何日以内に来たらリピートとみなせばいいですか?

▼

メニューのおすすめの来店間隔に少し余裕を足した長さが基本です。目安として、美容室は90日、エステ・まつエク・ネイルは30〜60日程度で区切る方法があります。業界で統一された基準はないため、一度決めた期間を変えずに使い続けることが大切です。

Q. 新規再来率と全体のリピート率は、どちらを見ればいいですか?

▼

改善の手がかりを探すなら、まず新規再来率です。全体のリピート率は、新規客が減ると上がって見えるため、それだけでは良し悪しを判断できません。新規客数・新規再来率・全体のリピート率をセットで見るのがおすすめです。

Q. リピーターを増やすには、何から始めればいいですか?

▼

費用がかからない「次回予約の提案」から始めるのが手軽です。施術中や仕上がり確認のときに、次に来る時期と理由を伝えます。あわせて、LINE公式アカウントなどお店から連絡できる手段を用意し、来店周期の手前に目安日をお知らせすると、思い出してもらうきっかけになります。

Q. 来店特典やくじで景品を出すときの注意点は?

▼

景品表示法の上限を守る必要があります。来店者全員に渡す総付景品は、取引価額1,000円以上なら取引価額の10分の2まで。くじなどの一般懸賞は、取引価額5,000円未満なら取引価額の20倍まで、景品の総額は売上予定総額の2%までです。絵柄をそろえる「カード合わせ」は金額にかかわらず禁止されています。

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まとめ

  • リピート率は新規再来率・3回目来店率・固定客化率・全体のリピート率に分けて見ると、どこでお客様が離れているかが分かります。
  • 計算の基本は「再来した人数 ÷ 対象の人数 × 100」。何日以内を再来とみなすかを業態の来店周期に合わせて決め、変えずに使います。
  • 業態別の平均を示す公的な統計は見当たりません。自店の数字を毎月同じ方法で出し、施策の前後で比べるのが確実です。
  • 下がる原因は、初回の期待とのズレ、次回提案がない、連絡手段がない、クーポン目当て、担当者の退職の5つが中心です。
  • 上げる方法は、次回予約の提案・施術後の連絡・回数券・会員制度・来店特典・カルテ・スタッフ教育の7つ。まずは費用のかからない次回予約の提案と、連絡手段の用意から始めましょう。
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※AI検索で必ず紹介されることを約束するものではありません。効果が出るまでには数週間以上かかります。

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